相続遺言コラム
戸籍のおはなし(1) 繋がった戸籍
コラム No.1 平成18年4月28日
相続について何かしようと思うと、『被相続人の出生から死亡まで繋がった戸籍』や、
場合により『被相続人の父母の出生から死亡まで繋がった戸籍』が必要になります。
馴染みのない方には、なぜ必要なのか良くわからないと思いますので、説明します。
人は出生の届出により何処かの戸籍(一般には父を筆頭者とする戸籍)に記載されます。
この戸籍が出生の戸籍になりますが、一定の理由により別の戸籍に移ります。
移る理由には一般には次の通りです。(これが全てではありません)
- 転籍(本籍地を別の市町村に変える)
- 婚姻(夫婦単位に新しい戸籍を作成する)
- 法律改正(新しい戸籍に改製される。なお改製前の戸籍を改製原戸籍(かいせいはらこせき)と呼ぶ)
- 養子縁組(養親の戸籍に入る)
- 分籍(成人になると親の戸籍を離れて自分を筆頭者とする戸籍を作る事ができる)
転籍・法律改正の場合、新しい戸籍を作るとき、古い戸籍を書き写しますが、既に戸籍から外れている人まで書き写しません。
例を挙げると
A夫、B子夫婦に長女C子、長男D男という4人家族。
C子が結婚により戸籍から外れると、戸籍上はC子の欄に「年月日某と婚姻により新戸籍編成につき除籍」等と記載され×印がつけられます。
この戸籍では、×印が付いているとは言えC子がいる事がわかります。
その後、A夫夫妻が転籍しますと、新しい戸籍には、A夫、B子、D男の3人しか記載されません。C子が消えて一見3人家族のように見えます。
つまり、ひとつの戸籍を見ても、本当に子供がD男しかいないのかが確定できません。遺産分割は全相続人でしなければならないため、
『何処かの戸籍に子供が出てくるかもしれない』という疑いを晴らすために出生から死亡まで繋がった戸籍が必要になるのです。
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※ 出生からと一般に言いますが、8歳位より前に転籍等がある場合は出生まで遡らなくても大丈夫です。
8歳ぐらいでは生殖能力がまだ備わってないと考えられるからです。
※ 被相続人の父母の戸籍まで要求されるのは、相続人が兄弟姉妹の場合です。
『被相続人に見知らぬ兄弟がいるかもしれない』という疑いを晴らすためです。